25年ぶり、
初めて岩魚を釣った沢
25年前、渓流釣りを始めて7回目くらいの釣行だったと思う。その頃はルアー(スピナー)を使っていた。それまでに、まだ一尾も釣ったことが無く、ようする渓流釣りを始めてずーっと “ぼうず” だったのである。どうやったら釣れるのかも良くわからないまま釣っていた。よくも諦めず沢に通い続けたと今思っている。いつも誘ってくれたカメラマンのKさんのおかげである。
現在後山川は、片倉沢出会いまでしか車が入れないが、当時は青岩谷との出会いの少し下流まで行くことができたので、車にテント、キャンプ道具一式を積み込み、出会い辺りにテントを張って、三条の湯上流の三条沢に入ったように記憶している。そして、やっとイワナを釣ることが出来たのである。サイズはみな20㎝も行かない小物ばかりだったが7尾を釣ることが出来た。それは心躍る思いで興奮が冷めない1日であった。
今回は、片倉沢の車止めから約1時間ほどの塩沢に入ることにした。本流の沢音を左下に聞きながら歩を進めたが、落石も多く登山道は荒れたようすだった。途中、先日の豪雨による? 崩落があったようで修復工事がかなり大がかりに進められていた。今にも落石がありそうな雰囲気である。早々にその場所をやり過ごし、30分ほどで塩沢との出会いに到着。沢入口は鎖がされ、ゴロゴロと落石がいくつも散らばっている。本流にもまして荒れていた。最近は何処の沢へ行っても同じような状況である。
塩沢入り口から5分ほどのところから入渓し釣り始めることにした。Sさんはテンカラの準備がまだのようだ。ぼくの方は餌釣りの0.3号通しの仕掛けがすでに作ってあるので先に失礼し、少し下流から釣り始める。小さなポイントにブドウ虫を振り込むと、すぐにアタリが有り、難なく最初の一尾、イワナを釣り上げた。小物ではあるが幸先良さそうである。新しく作ったリリースボックスに入れ、撮影しようとしたのだがうまく行かない。今までのモノとは違って円筒形でカッコウ良く出来たと思っていたが、格好だけ!
魚がクネッと体をゆがめ苦しそう、魚体を真っ直ぐにしてポーズを取ってくれなのである。それに、円筒形のためにケースがレンズの役目をし、魚の頭がでっかくデフォルメされてしまうのである。中にいる魚の側から見ても、レンズ状態でめまいを感じているのかもしれない。うまく行かないのは、獲物が小さいせいかもしれない? 次回もう少し型のいい獲物を入れて撮影する事にする。今回は従来の角形のリリースボックスで撮影。
Sさんも準備が整ったようなので少し上流から先行してもう。魚影はかなり濃くアタリも頻繁にあるのだが、すごくスレている。難しい釣行が続いた。結局この日は小物を数尾釣ったのみ。大型台風がゆっくりと関東域に近づいていたが、釣行中は少し雨に降られただけですみ、心地よい時間を過ごすことができた。無事納竿。
小菅の湯に寄り帰途につく、小菅の湯を出た時は雨はまだ降っていなかってが、車を進めて峠にさしかかった辺りでものすごい豪雨と霧にみまわれた。夜道、峠道、ただでさえおぼつかないハンドルさばきなのに、この雨と霧のなかを1時間ほど、ふらつくハンドルさばきに、隣に乗っていたSさんの恐怖感は相当なモノだったに違いない。それでも何とか峠を越えることが出来た。相模湖アタリでは嘘のように静かで、雨はやんでいた。9時無事帰宅。